本日の映画:フェア・ゲーム〜Fair Game〜 Recommended
ブッシュ大統領が、不確実性が高いと知っている情報を理由に始めたイラク戦争。
その事実を公表することで、ホワイトハウスと真っ向から向かい合うことになった
夫婦の実話をもとにした映画 「フェア・ゲーム」をご紹介しましょう。
真実: ★★★★★
正義: ★★★★★
強さ: ★★★★★
監督は:Doug Liman ダグ・リーマン
(「ボーンアイデンティティー」「Mr.&Mrs スミス」「ジャンパー」
他監督/プロデューサー、「The OC」TVプロデューサー/監督)
出演は
ナオミ・ワッツ:as Valerie Plame
(「愛する人」「キング・コング(2005)」「21グラム」他多数出演)
ショーン・ペン:as Joe Wilson
(「デッド・マン・ウォーキング」「ミスティック・リバー」
「ミルク」「ツリー・オブ・ライフ」他出演多数)
どんなときでも わりと自分はフェアでいると思う
そうあろうとしている方は特にぜひ◎
ではこの後は映画の入り口をご紹介しましょ。
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2001年9月11日に起きた米国同時多発テロ以降、
テロへの恐怖による過剰ともいえる危機管理は
様々な誤解を生み出しかねない状況まで達し
ブッシュ大統領(当時)は
イラク戦争を始めるきっかけを探していた。
2003年のある日、元外交官のジョー(ショーン)は
ブッシュのスピーチが根拠のないものであることを
新聞に公表する。
顔に泥を塗られたホワイトハウスは、ジョーの妻
ヴァレリー・プライム(ナオミ)が
CIAの秘密捜査員であることを世間にリークしてしまう。
これは
正義と真実のためにホワイトハウスと戦った
そんなとても強い夫婦の実話。
優しい顔と女性の強さを使い分けられるナオミ・ワッツももちろんですが、
ショーン・ペン程ジョーにはまる役者さんはいないと思います。
ホントに少しも妥協しないの?とあきれてしまうほどのまっすぐっぷり
といったらやっぱりショーンでしょう。
それかダスティンホフマン。
まっすぐだからこそ、ジョーが唯一反省するシーンでは涙が止まらなくなります。
すごいのは、この夫婦の話がフィクションではないこと。
サダム・フセインと会った最後のアメリカ人といわれる元外交官のジョーが
New York Timesに載せた問題の記事はこちら→ ◎
そして妻として母としてCIAとして、どれをとってもどれだけ強いんだろう、
と頭の下がるヴァレリーの本物の記者会見映像も映画の最後に見られます。
本物のCIA諜報部員を初めてみました。
ふたりがすごいと思うのは、
戦う理由が、名誉のためにとか、親しい誰かが危険にさらされているから
とかではないこと。
ホワイトハウスと戦う理由は、
だってそれが真実だから。正しいことだから。国としてあるべき姿だから。
なのです。
それが団体や企業ならまだしも、
たった二人の個人 vs. ホワイトハウス なのですから。
しかも、始まってしまった戦争は、
ブッシュが何かを認めたところでそう簡単には終わらないのです。
対ホワイトハウスじゃないにしても
自分はここまで強くなれるかしら
そう考えたらドキドキしてきます。
でもそんなヴァレリーが、
現実の世界でCIAの工作員ではなくなってしまったのは本当に残念。
こういう方が本当に国のために働いてくれていたら安心ですものね。
ではここで劇中のヴァレリーのセリフを一つ。
"How do you lie to their faces?"
"You have to know. Know that why you are lying.
And never forget the trueth."
"どうしたら相手の眼をみてウソをつけるの?"
"自分がどうしてうそをついているのか自覚するの。
そして本当のことはしっかり覚えておくの。"
このセリフ、映画中に聞くのと終わってから読み返すのでは意味が違って聞こえます。
どうでしょう。
ウソをつくとき、その理由は逃げでもいいわけでもない、といえるでしょうか。
これは、世界一強い夫婦の物語。
公開は10月29日 → HP
そこまで強くなるのはきっととてもとても大変。
だからこそ映画でぜひ。 えつ
2011年10月07日
映画「フェア・ゲーム」〜Fair Game
posted by etsu at 00:00| 映画